「高学歴」「帰国子女」とあわせて就活3強に数えられる「体育会系」。
高学歴なら地頭の良さ、帰国子女ならコミュニケーション能力などが強みとして挙げられますが、体育会系が就活3強に挙げられる理由は何なのでしょうか?
本日は体育会の強みだけでなく、実はこんなところが懸念点として挙げられている、という2つの側面から体育会学生について深掘りをしていきましょう。
体育会学生の強み3選
①「勝ち」へのこだわりの強さ
社会に出ると良くも悪くも数字を追い、勝ちへのこだわりが今まで以上に求められます。
資本主義社会の日本では競争の原理が働いているので、競争は避けられません。
体育会学生の多くは
「日本一」や「一部昇格」などの簡単には達成できない目標を掲げてその達成のために惜しみなく努力をしている学生が多いです。
企業からはそういった姿勢が高く評価されるようです。
②「組織」の中での立ち回りの上手さ
自分が将来やりたいことを実現できる企業に入社してもその中での自分の役割は会社のビジョンを実現するためのごく一部に過ぎません。
大学サッカーで日本一になるという目標があってもそれを達成するための一人一人の役割は、ゴールキーパーやディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードなど多岐に渡ります。
部活動の時のように努力次第で自分のやりたいポジションに立てるというものでもありません。
そんな中で、今までにも組織の目標を達成するために、個人がそれぞれの役割を全うしてきたというのは、大変な評価に値します。
③上下関係の重視、礼儀作法
未だ日本の多くの企業はピラミッド構造となっており、先輩の指示に対しては素直に動くのが当たり前となっています。
今となっては少しずつ文鎮型の組織(権限を基調としたタテの関係の弊害をなくすために、階層の数を減らしている組織)も増えていはいますが、ピラミッド構造の組織では体育会学生の素直さ、従順さというのは高評価です。
実は最近多くの企業で、先輩の支持に対して、なぜそれをやるのか?それをやる意味が見いだせないのでやりたくない。という学生が増えてきています。
このことが企業の成果にどう影響を与えるかは不透明ですが、昔の日本の企業体質に慣れている先輩からすると少し違和感を持つようです。
そういったことと比較をしても体育会学生の素直さ、従順さというのは高評価のようです。
ここまで体育会学生の「強み」に関して書いてきましたが、世の中そんなに甘くはありません。
体育会学生であるからといって、メリットばかりではなくデメリット、弱みも存在するようです。では、続いて体育会学生ならではの弱みを見ていきましょう。
体育会学生の弱み2選
①『就活強者』であるからこその慢心
あらゆる場所で体育会学生は強者であり、就活はうまくいくと言われ続けています。
私達就活エージェントは毎年多くの学生にお会いする中で一定数、慢心している学生は存在します。
就活は一回きりの勝負です。自分が第一志望の企業に一度不合格通知を頂いてしまうと、その年に再度受けられることはほとんどありません。
体育会学生は強い、この事実は変わりませんが、この事実をどう捉えるかは皆さん次第です。
是非、全ての企業に対してしっかりと準備を行い、油断せずに面接に望んで欲しいです。
②素直さ、従順さ
先ほど強みとしても挙がっていた点がなぜ?と思う人も多いと思いますが、そうなんです。
素直さ、従順さは体育会学生の強みであり、弱みでもあります。
ITが急速に発展してくる時代までは世の中の仕事というのは「1→100」の仕事がほとんどでした。
そのため、先輩の指示に対して素直に従っておけば成果が出しやすいという時代でしたが、少しずつ変化が起こっています。
「1→100」の仕事は人間がやらなくてもAIが台頭してくれるようになっていますし、人間が行うよりAIに任せたほうが正確で、成果を出してくれます。
もちろん新入社員のうちは素直さ、従順さというのは強みになりますが、30代、40代になった際には、素直さ、従順さよりも自分で考えて行動していく力が養われている社会人のほうが活躍するのではないかといわれています。
素直、従順である=自ら考え動いていく力が低いとは必ずしも成り立つ方程式ではありませんが、一定の相関はあるようです。
素直に先輩の言っていることを受け入れるだけでなく、自分自身で一度思考を通した上で先輩の話を受け入れる素直さがあれば良いですね。
これから3年生の皆さんは就活が始まり大変な時期かと思いますが、一般的な体育会学生の強みと弱みを頭に入れながら就活をすることで見えてくるものも違ってくるかも知れませんね。