CSParkの姉妹サービスとして2014年より始まった体育会学生の就職サポートサービス"CSPark Career"。 ここでは体育会学生が就職活動と部活動の2つを両立し、共に全力で取り組めるようなイベントやサービスを提供していますが、今回からそのサポートの一環としてCSParkと連動した"元体育会学生"によるインタビューを連載していきます。
"体育会の強みって?"
"スポーツしかやっていなくて就職活動が不安…"
"実際に先輩たちはどういう仕事をしているの?"
… など、自分の進路を考える上で悩みは尽きないもの。その疑問や不安を解消し、1人1人の体育会学生が自信を持って就職活動に臨めるように、先輩たちが部活に励む体育会学生の皆さんへのメッセージを添えてインタビューに協力をしてくれました。記念すべき第1回は同志社大学体育会サッカー部の卒業生であり、現在は東京海上日動あんしん生命保険株式会社で活躍中の杉山健太さんにお話を伺いました。
人事の仕事について
−入社後から現在のお仕事を教えてください。
2013年4月から約3ヶ月間、新入社員研修を行いました。研修終了後、7月から人事総務部人事グループに配属となりました。就職活動中、多くの企業を受ける度に「杉山さんは営業向きですね」と言われましたし、自分自身も漠然と「営業をしたい」と思っていたので、配属発表の時は驚きましたね。人事グループでは、新卒採用を担当することになりましたが、まずは採用に限らず、目の前の仕事を精一杯取り組む事だけを考えて毎日過ごしました。人事の仕事というと学生の前で会社説明をしているイメージがあると思いますが、それは業務の中で1割くらいです。主には新卒採用ですが、他にも各年次別研修や人事施策等、多岐に渡り仕 事をさせて頂いています。
−では、会社説明をする以外に具体的にどんなことを行っているのでしょうか。
配属当初は、採用HPやパンフレットの作成を行いました。ただ、HPやパンフレットを作成してくれと言われても、初めは何も分からなかったですね。本当に何も。ExcelもWordも出来る方ではなかったので、その点は少し苦労しました。業者さんとの打ち合わせに参加しても、何の話をしているかさえ分からない、本当にゼロからのスタートでした。毎日周りの先輩や同期に相談して、教えてもらってという感じですね。12月以降はほぼ毎日会社説明会があったり、採用以外の業務に取り組んだりで、1年目はあっという間でした。
現在3年目を迎えて実感していますが、人事の仕事は多種多様で、採用・研修・労務・給与関連業務等と本当に専門性が高い。同時に、社内やグループ会社とやり取りすることが多くあって、自分の視野が一気に広がっているなと感じています。
学生時代と、就職活動
−では、杉山さんの生い立ちから就職活動までお話し聞かせて頂けますか?
私は静岡県出身で、2人の兄がサッカーをやっていたので、物心ついた時にはサッカーに夢中になっていました。当時の静岡は「サッカー王国」と言われるほど サッカーが盛んで、体育の授業でサッカーをする時は、スパイクを履く事が義務化されている学校があるほどでした。そういった環境で育ってきたため、プロ サッカー選手を夢見ることは自然の流れでした。小中高とサッカー三昧の日々を過ごし、高校の先輩の誘いもあり同志社大学に進みました。体育会サッカー部に入部しましたが1、2回生の時は試合にもあまり出られませんでした。3回生の春、関西選抜に選ばれた際にガンバ大阪と試合があり、「やっとチャンスが来 た」と思ったのも束の間、前日の試合で肩を脱臼してしまい、選抜の話も無くなってしまいました。その時ですかね、ビジネスの世界もありかなと考え始めたのは。元々実家が自営業で、両親の働く姿を小さい時から見ていましたし、兄達も一般企業で充実した毎日を過ごしていたので「違うフィールドで勝負して、その世界でプロフェッショナルになろう」と決意しました。
−では、その中で今の会社を選んだ理由というのを教えて頂いてもよろしいでしょうか。
就職活動を始めた時にまず業界地図を買って、どの業界でもいいから、リーディングカンパニーに就職しようと思っていました。自分で言うのもなんですが、周りの方達に支えてもらい運も味方して、今までのサッカー人生では、常にレベルの高い環境でプレーしてこれたと思います。その中で感じたことは、レベルの高い環境でないと出会えない人や味わえない経験、感動があるということです。だからこそ、リーディングカンパニーに入ってまた優秀な人達の中で同じ感動を味わいたいと思って取り組んでいました。そんな時、あるイベントで主催者の方に偶然案内された企業が、あんしん生命でした。そこで出逢った社員の方が凄く格好 良くて、引き込まれ、憧れた事がきっかけですね。
業界でもなく、企業名でもなく、その方の考え方や生き様が今まで出逢った誰よりも格好良かったんです。「尊敬出来る仲間とあんしん生命を業界日本一にした い」というお話を聞いて「この会社で日本一の夢を共に追いかけたい」と純粋に思いました。今までのサッカー人生で日本一を夢見て努力してきたので、組織と しても個人としても日本一を目指せるあんしん生命は、第2の人生のスタートには申し分ない環境だと感じています。
そして、知名度もブランド力も業界順位もまだまだ伸び代のある会社で、会社の理念や夢に共感した仲間と素晴らしい環境で働けている事が、本当に幸せな事だと思っています。
"謙虚に、真面目に努力出来ること"が体育会の強み
−杉山さん自身が社会人になって”体育会で過ごして良かった”と思えることはどういった部分でしょうか。
本当に沢山の事を経験し成長させて頂いたのですが、一つ挙げるとすれば「組織感覚」が身に付いた事だと思います。同志社大学サッカー部は明治17年に創部された歴史のある部活動で、4学年合わせて約130人が所属していました。高校までと違い、様々なバックボーンを持った人や個々によってサッカーに対する想 いが違う中で、組織として真剣勝負の世界を全員で戦い抜く事は本当に難しかったです。
また、入部当初一番下のカテゴリーに所属していた事から、試合に出られず悔しい想いをしている人の気持ちも分かるようになった経験は、本当に良かったと感じ ています。4回生の時には主将を務めましたが、その時も大切な事に気付きました。それは、試合に出られない1回生や4回生が私よりも早く練習に来たり、電 気が消えるまで練習したりする姿を見た時に「こういう仲間を絶対に裏切ってはダメだな」と思えたことです。真面目に頑張っている人が、評価されるサッカー 部にならないといけないと。それから、なるべく自主練習をする時は、まだ試合に出場したことはないけれど、一生懸命練習に取り組む下級生と行うようにしていました。
色々な考え方があると思いますが、私は学生スポーツにおいて上手い下手はあまり関係ないと思います。そういった考え方を「体育会の4年間」で身に付けられた事は、大きな財産になりましたね。
−杉山さんご自身が体育会で過ごして、実際に今は採用を行っていますよね。そこで感じる体育会の強みはどういったところでしょうか。
「謙虚に、真面目に努力出来る事」だと思います。当たり前のように聞こえるかもしれないですが、毎日継続する事は難しいと思います。高校の時の監督に「センスや才能は20%で、あとの80%は努力の差」と教えられてきました。大学時代、練習後1人でランニングシューズに履き替え、暗闇の中を毎日坂ダッシュして いた自分に、今の自分を重ねる時があります。「勝負事は、費やした時間が長い人間が勝つ」と信じて、辛い苦しい経験を乗り越えてきたからこそ、今も頑張れ ていると思います。
このようなサッカー王国静岡で植付けられた「勝負のスピリット」は、今の私にとって本当に大切な経験でした。人それぞれ強みはあると思いますが、総じてそういった点は挙げられると思います。
−最後に学生さんに向けてメッセージをお願いします。
偉そうな事は言えませんが、今費やしている時間や体力、情熱は決して無駄にならないと思います。一般的に大学生は、アルバイトをしたり海外旅行に行ったりして見聞を広げる時間がある中で、体育会学生は年中、練習や試合を繰り返し4年間過ごしますよね。色々と誘惑はあると思いますし、リフレッシュする時間は必要だと思います。ただ、部活動になったら「謙虚に、真面目に取り組む事」その経験は、社会人になっても必ず生きると思います。同じ境遇の者として、応援しています。ラストは、尊敬している三浦知良選手の言葉で締めたいと思います。「”とにかく今日を一生懸命、精一杯やる”と思って練習を積み重ねるだけだ。 そうして「”気がつくとここまで来ていた”という生き方でいいんじゃないか。」
< 取材・文・写真 / 竹中玲央奈 >
◯杉山健太(すぎやま けんた)
同志社大学体育会サッカー部卒
東京海上日動あんしん生命保険株式会社
人事総務部・人事グル―プ 新卒採用担当者
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※上記情報は2015年7月時点におけるデータになります。