2020年5月1日。
「緊急事態宣言」発令後、約一ヶ月が経とうとしています。
マイナビ、リクナビの合説開催中止、対面での面接の中止、最終面接の先延ばし、買い手市場への転換。
21卒の就活生は今後どのように就職活動を戦っていけばいいのでしょうか?
コロナによるこれからの経済、就職氷河期に備える採用の変化、個人の就職活動のあり方などをまとめてお伝えします。
この記事ではこんなことについて書いています。
1.リーマンショック以上のコロナショック
2.選考が『先延ばし』になる本当の理由は?
3.売り手市場から買い手市場への転換
4.コロナショック下での就活戦略とは?
1.リーマンショック以上のコロナショック
世界の感染者数は300万人を越え、死者は20万人を超えました。
世界的に『ロックダウン』が続き、日本でも5月以降も『緊急事態宣言』が継続されようとしています。
・原油価格の暴落によるマイナス価格
・スタジアム閉鎖/レストラン閉鎖による食品・飲料の出荷減少
・派遣切り、中途採用のストップ、新卒採用数削減
・面接の長期化、説明会開催中止
原油価格などの肌では感じにくい不況に加えて、就活生自身が肌で感じられるほどの不況に入ってきました。
企業の業績、株価にも大きな影響を与え始めています。
・米エネルギー企業の一時20%の暴落
・海外コカコーラ社の25%の暴落
・日系人材会社のエンジャパンは50%の暴落
*特に旅行業は大打撃。ANAは3ヶ月間で596億の赤字を計上…
状況としてはリーマンショック以上の可能性も秘めていると専門家が語っています。
(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59887)
2.選考が『先延ばし』になる本当の理由は?
(1)オンライン対応への遅れ
対面での面接が実質不可能となった状態で、選考を延期せざるを得ない企業が多数存在しています。学生の皆さんもGW明けや6月以降に選考を伸ばされた方も多いのではないでしょうか?
然の『オンライン面接』への変更は様々なリスクを含んでいます。そういった懸念もあり、面接延期を決定しています。
というのが、世の中一般的な『先延ばしの理由』です。
実は、もう1つ『先延ばし理由』が存在します。
(2)経済の先行きの不透明性による、採用戦略の変更
直接的に関係のある業界・企業はまだ今後の採用方針を立て直しやすいです。
ANA・JALしかり、旅行代理店企業なども大きな損失を受けていることが明白になっていますが、他の企業はどうでしょうか?
全ての企業は経済という大きな複雑な世界で繋がっており、自分たちの見通しを立て切れていない状況です。
例えば、
・ディベロッパーなども大手ゼネコンが建設をストップした場合、どちらがその損失を担うのか?
・飲食業が休業期間中である今、ビール業界の売上はどうなるのか?
・スポーツやライブを行うエンタメ業界の休止。その先にある広告業やイベント業はどうなるのか?
このように副次的に様々な業界へと波及していく不景気の波が存在し、その影響を正確に算出できてない企業は現状での採用戦略を立てれません。
採用戦略なくして、採用は行えないので、現状のように、面接がストップしてしまうのです。
今後いつまで続くかわからないコロナの影響を考えると多くの企業が21卒の採用に関しては、大幅削減を行い、来年以降の採用で人数のすり合わせを行うでしょう。
つまり、『採用予定数』の引き直しの可能性があるため、各選考を延期せざる得ない状況であるというのが『先延ばし』のもう一つの理由です。
(3)新人研修におけるオンライン化の壁
現在、新人研修もオンライン化されていますが、各企業がそのオンライン化に追われている状況です。
今までやったことのない施策で四苦八苦しており、来年もこのような状況である可能性を加味した上で、本当に新卒を同等数引き受けることができるのか?という問題です。
そのような状況からも採用数の引き直しを検討されている企業があります。
3.売り手市場から買い手市場への転換
2020年の求人倍率は1.83。それに対して、今年度の求人倍率は1.5以下と大幅な下落が見られています。
つまり、多くの企業が採用数を削減していることを指しています。
昨年までの先輩方よりも就活市場において悪化する可能性が見えてきています。
なぜ、コロナショックによって採用数が減るのか?
その理由ははシンプルです。皆さんが飲食店の店長を勤めていたとして、客が来ない状況の時にどう行動しますか?
その状況下で『人』を採用しますか?新たな社員をアルバイトを採用しますか?
経営者の役割は今いる社員を守ること、お金を守ることです。つまり、採用というのは『投資』であり、この経済状況の中でどれほどの会社が積極投資をするでしょうか?
そう考えたときに多くの会社は『積極投資=採用』に力を入れれない状況に陥ってしまうのです。
4.コロナショック下での就活戦略とは?
今この状況で、勝つためにするべきことは何か。それは3つあると考られています。
(1)就活戦闘力向上
(2)ITリテラシー
(3)企業エントリー
(1)就活戦闘力向上
皆さん、内定を取るための準備はできてますか?
オンライン面接に移行したことにより一層『印象』というものが伝わりづらくなり、内容勝負になってきています。皆さんはその準備ができていますでしょうか?
自己分析、言語化、ビジネスとの紐付け。この3つができてこそ、1歩内定へと近づけます。
(2)ITリテラシー
オンライン化したことにより、一層注力したITリテラシー。
オンライン説明会をやってる企業はどこなのか?オンライン説明会の情報が集まっているサイトはどこなのか?オフラインとオンラインの面接って何が違うのか?
こういった情報を素早くキャッチしている学生はコロナによる就活状況の変化にも素早く対応できますが、こういった情報に欠けている学生は大きく大きな遅れを取ってしまう可能性があります。
(3)企業エントリー
皆さんは何社くらいエントリーしていますか?10社、20社、30社…
通常の選考参加数は15~20社が平均と言われています。これまではこのくらいの企業を受けておけば安心でしたが、今年は20~30社ほどの企業の選考に乗ったほうがいいかも知れません。
まとめ
売り手市場が長らく続いていましたが、就活市場がコロナにより突如、買い手市場へと変化しました。
あまりに突然の出来事で企業も学生も対応が追いついていないのが現状です。
こういった変化に対応できる企業もあれば、全く対応ができていない企業もあります。
これは、就活生にも同じことが言えて、この変化に上手く対応できる学生もいれば、できない学生もいます。
これまで以上に結果に差が出やすい、21卒の就職活動。あなたはどのように乗り切りますか?
ウィズコロナの就活に少しでも不安のある方は是非、私達就活のプロを頼ってみるのも一つの手かも知れません。