【業界研究:トイレタリー】ビジネスモデルと人気企業紹介

はじめに

授業や部活、就活に日々忙しい体育会学生。もしかしたら全学生の中で一番忙しいかもしれません。それ以外にも、部活の練習着の洗濯や共同で使用する寮の部屋の掃除、体調を崩さないための身体のケアなど、やらねばならない事は山のように積み重なっている事かと思います。


洗濯に使う洗剤、部屋掃除用のシート、体を洗う石鹸...

その忙しい日々を過ごすために「日用品」が果たす役割は大きいのではないでしょうか?


この記事で取り上げるのは、お風呂で身体や顔を洗う時に使う「石鹸」から始まった業界、「トイレタリー業界」です。


業界について

「トイレタリー」と聞くとなかなか馴染みがないかもしれません。言葉自体の意味も、辞書によって異なるため、一概には表現できないのですが、本記事では浴室や洗面所、洗濯、掃除などで使用する「日用品」を「トイレタリー」とし、それらを開発・製造している企業が属しているのを「トイレタリー業界」と定義したいと思います。


ではまず、業界を牽引している売上上位5社を確認してみましょう。


1位:花王

業界トップは1887年に創業した「花王」です。化粧品事業(「エスト」、「ソフィーナ」等)、スキンケア・ヘアケア事業(「ビオレ」、「メリット」等)、ヒューマンヘルスケア事業(「メリーズ」、「バブ」)、ホームケア事業(「クイックルワイパー」、「アタック」等)の4つの消費者向けの事業に加え、BtoB向けの事業も展開しており、5つの事業をバランスよく経営しています。特定保健用食品「ヘルシア緑茶」を販売したことは、飲料業界に衝撃を与えました

企業HP:https://www.kao.com/jp/


2位:ユニ・チャーム

1位の花王を追随するのは「ユニ・チャーム」です。「女性が生活の中で感じる不安や不満を少しでも解消したい」という想いから創業し、生理用ナプキンの製造・販売からスタートした企業です。今ではそれ以外にベビーケア用品(「ムーニー」等)、ペット用品(「銀のスプーン」等)も展開しており、この部分が競合他社にはない強みと言えるでしょう。

企業HP:http://www.unicharm.co.jp/index.html


3位:ライオン

創業120年を超える一大企業である「ライオン」歯磨き粉「クリニカ」に代表される口腔ケア用品からスタートしたその事業はヘアケア用品や衣類用洗剤に拡がり、解熱鎮痛剤「バファリン」などの一般用医薬品も研究・開発しています。この口腔ケアと一般用医薬品の部分が、他社にはない特徴と言えるでしょう。

企業HP:https://www.lion.co.jp/ja/


4位:アース製薬

1892年創業の「アース製薬」殺虫剤・防虫剤(「アースノーマット」「ゴキジェットプロ」)や入浴剤(「バスロマン」)が主力事業となっています。「製薬」と名前はついていますが、医薬品事業は展開していません。その他には口腔ケア用品や掃除用洗剤なども研究・開発を行っています。1970年より、「大塚グループ」の傘下に加わっています

企業HP:https://corp.earth.jp/jp/index.html


5位:小林製薬

1886年創業の「小林製薬」一般用医薬品の販売から事業を始めました。その後、口腔ケア用品(「噛むブレスケア」等)、栄養補助食品(サプリメント)、掃除用品(「消臭元」等)などに事業を展開しています。全国各地に製造拠点を設立させ、1990年代後半からは海外展開を始めるなど、現在も積極的に海外拠点を設立しています

企業HP:https://www.kobayashi.co.jp/


参考:業界動向SEARCH.COM「トイレタリー業界売上高ランキング(2017-2018年)」

   URL: https://gyokai-search.com/3-katei.htm


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今後の動向

2012年頃までは業界市場的には停滞気味でありましたが、2013年からは徐々に売上を伸ばしています。それは、訪日外国人(特にアジア圏)の観光客数の増加の影響によるものでしょう。そうです、2015年の流行語大賞にもなった「爆買い」の影響です。ただ、この「爆買い」需要は既に勢いを無くしているので、今後も売り上げを伸ばしていくかどうかは予測できないところでしょう。


国内消費について考えてみると、既に飽和状態にあるといえます。ドラッグストアやスーパーなどの陳列棚には、似たような効能の、似たような商品が無駄なスペースなく並べられてあります。業界各社がこぞって商品を開発しているので、商品の差別化も難しくなっているのでしょう。ここ数年では小売店による安価なプライベート・ブランド(PB)の台頭もあり、値段で勝負することはできなくなっています。


そこで、各社が舵を切ったのが「付加価値」をつけることです。他社とは違う、「高付加価値」を付けた商品を開発・販売することで差別化を図り、シェアを拡大しようという狙いになりました。「こすらずに汚れが落ちる」や「他の商品よりいい香りがする」などが高付加価値の代表的なものでしょう。国内はシェアの奪い合う“戦国時代”とも言えるような状況にあります。


人口増加が見込まれているアジア圏を中心とした海外展開もしっかりと押さえておきましょう。経済水準も上がるとみられている東南アジアの国に現地法人を設立し、現地のニーズに合わせた商品の開発行っている企業もあります。


最後に

トイレタリー(日用品)は、いつでもどこにでも需要はありますし、それがあることで豊かな生活を送ることができるので、人々の暮らしを支えているといっても過言ではありません。生活に根差したサポートを行えることに魅力を感じる人にはピッタリの業界であるとも言えます。


ですが上にも述べた通り国内需要はシェアの奪い合いであるため、業務は“激しい”ことが予想されます。この業界に志望するのであれば、しっかりとした準備を行い、「絶対に働きたい」という強い覚悟を持つことが必要でしょう。


ただ一度立ち止まって考えてほしいのは、就活において一番大切なことは、自分に合った理想の働き方をするということです。


そのためにも、「自分の理想の働くスタイル」や「社風」などを見つけるために、自己分析や自己分析や企業研究は入念に行いましょう


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